ロコモから見たスポーツ選手のケガと高齢者の痛み、使いすぎ症候群

腰痛やひざ痛、足のしびれや痛みは中高年になると多くの人が悩まされています。
これを放っておくと要介護や寝たきりの状態になる可能性もあります。
このような予備群を含めこれらの病気や状態を
「運動器症候群」=「ロコモティブ症候群(ロコモ)」
と呼び関心を高めようとする運動が2007年、日本整形外科学会から発信されました。

高齢者の方がロコモになる特徴として、
・複数の疾病を同時に起こしていること
・完治しにくく、再発を繰り返す可能性があること
・キュア(治療)よりケア(手当)が必要とされること
があげられます。

ご高齢の方はひざや腰・肩など、どこかしら痛みや違和感を覚えるものです。
これは日常生活の負荷に耐えられず発症するもので、加齢や従来の仕事や生活習慣、あるいは突然のケガなどが関連しています。
若いスポーツ選手が起こすケガや慢性障害はこれと対極にあると思われがちですが、体力やかかる負荷の度合いは違うものの、本質的には高齢者の症状と同じと考えることもできます。
スポーツ選手の慢性障害にみられる典型的なパターンは「使いすぎ症候群」と言われるもので、日々の練習の中で負荷が積み重なって疲労骨折や関節痛につながるものです。

これはスポーツ選手に限らずどのような方でも同じことが言えます。
皆さんの腰やひざの痛み、四十肩などは普段の生活の中で軽い負荷が積み重なって発症するためで、根本的な原因はスポーツ選手の「使いすぎ症候群」と同じだからです。
その症状が、特に体力の落ちたご高齢の方に見られやすいということなのです。
それを考えると、スポーツ選手のケガや慢性障害の対策もロコモ対策も同じで、基本的には体力作り、技術作りを含めたトレーニング計画、スケジュール管理と言えます。
スポーツ選手がからだの痛みを覚えるとき、そこには個人的な要因、環境要因などいろいろな要因が重なっています。
これらの要因を整理し主な要因を見つけると対策は自ずから見つけられます。
同様に高齢者にみられる「日常生活がつらい」という状態に対して、栄養と休養を確保し、トレーニングを指導し、軽い運動をすることを指導することで、十分なロコモ対策となります。
これは何もスポーツ選手並みにトレーニングをするというものではなく、日常生活を送る体力を養い、基本的な身体操作技術=「上手なからだの使い方」を覚えるということです。
そして「上手なからだの使い方」を覚えることは逆にスポーツ選手にとっても有効であるばかりか、高齢者に限らずすべての人に言えることなのです。

自分のからだを守るのは、自分。
そのからだを守るためには、からだの構造を知り、上手なからだの使い方を知ることです。

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