四十肩・五十肩に肘まる体操を

ある日突然、肩があがらなくなるということになったことはありませんか?
四十肩、五十肩は医学用語では肩関節周囲炎といいます。
肩を動かすと痛くて、可動域に制限がある症状です。
腕が肩より下の位置にあると痛くなく動かせますが、
手を挙げて動かすと痛くて困ります。
とくに、腕を上げてねじる動作をするととても痛みます。
これは棘上筋(きょくじょうきん:肩甲骨の上部と上腕骨骨頭をつなぐ筋肉)
棘下筋(きょっかきん:肩甲骨の背部と上腕骨頭をつなぐ筋肉)
などインナーマッスルと言われる筋肉・腱板の使いすぎ症候群だと思われます。

診断のときは可動域を調べます。
最初は腕を上げると90度前後で痛みます。
てのひらが肩の位置付近にくるところで痛みますが、もっと上げると痛みがなくなります。
ある範囲だけ痛む、これを有痛弧(ゆうつうこ)といいます。。
症状の軽い方の場合、ある方向に動かす時、ある角度で主に痛みを感じます。
この時に、肩甲骨を動かないように押さえて腕を上げてもらうと、やはり痛みを感じます。
症状が進むとちょっとあげるだけで痛くなり、日常生活にも困るようになります。

肩関節は上腕骨と肩甲骨の間の関節ですが、広く考えると肩甲骨と胸郭の間の動きも含むべきですし、
肩甲骨と鎖骨、さらに鎖骨と胸骨の間の関節の動きも含まれるべきだと思います。
これらの関節のすべてがスムーズに動いてこそ、肩関節は広い範囲を動くことができるのですが、
四十肩、五十肩になる人は肩甲骨が十分に動かずに上腕骨だけ動かす習慣だったと考えられます。

私見ですが四十肩、五十肩はスポーツ障害でいうと野球肩、やり投げ肩など肩の障害と同じかなと思っています。
共通するところは、「手投げである」ということです。
「手投げ」というのはステップワーク、ボディターンなどの動きが不十分なため、
腕を振ることでカバーしようとして肘や肩の負担が大きくなるのだと考えられます。
普通の生活の中でもからだ全体を動かさずに、手だけで仕事をしていると肘や肩が痛くなるというわけです。
つまり、からだ全体を使えずに腕をねじって肘や肩の障害をきたすスポーツ障害の例と、さほど違いはないと思います。

この対策としてはからだ全体で動くことですが、昔からの行儀作法の言葉を借りれば、
「体の正面で両手を使って扱う」というのが大事です。
進化の中で器用な動きができるように発達した手はヒトのシンボルといえます。
しかし、からだあっての手です。
手を使うときには、からだを動かす中で手の働きがあるのだと理解して、上手にからだを使うことをめざしましょう。
具体的な対策には肘まる体操です。正式には「背骨ほぐし肘まる体操」と呼んでいます。

器用に動く手は襟と肩の間のシャツをつかんでもらいます。
そして、肘先で空中にマルを描いてもらいます。
肘で丸が描けるということは肩が動いています。
さらに、肩甲骨も動いてもらうともっといい動きができます。
さらにさらに、脊椎、この場合は胸椎(きょうつい:胸の高さあたりの背骨部分)がスムーズに動いてもらうと背骨がほぐれてきます。
胸椎の上下にある首の痛み、腰の痛みがよくなります。
四十肩・五十肩にお悩みの方、またその予防に、
肘まる体操をぜひ普段の生活に取り入れてみてください!

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