年頭のご挨拶

皆さま明けましておめでとうございます。
美立健康協会は今年で6年目を迎えます。まだまだ認知度は低いのですが、ロコモ美立体操を行っている方からは高い評価をいただいています。ロコモ美立体操は3つのS(Squat:スクワット、Stretch:ストレッチ、Spine Exercise:背骨ほぐし)をするだけという体操です。しかし漫然とするのではなく、そのエッセンスとなっている3つのA(Anatomy:解剖学、Alignment:アライメント、Awareness:気づき)を身に着けることが重要です。このことをどう理解してもらうか、そしてどうすればこの体操を継続してもらえるかを考えることがこれからの課題だと思っています。

私ごとですが、2017年3月に帝京平成大学を退職しました。少しは暇ができるかと思っていたのですが、ご縁があって帝京科学大学の特任教授として週2回授業を行っています。あわせて整形外科の外来診療を水曜日と木曜日に半日ずつ行っています。結局、自由になる時間は殆ど増えていませんが、楽しく健やかな毎日を過ごしています。
ロコモ美立体操を広める拠点を作るべく、自宅で美立道場をはじめました。道場には病院で診るべき人も来るかと考え、浅草寺病院で外来を始めました。
より美立に興味のある人を対象に菅平セミナーを年二回行っています。雪残る春先と紅葉の時期、長野県菅平高原で開催しています。ご一緒にスノーシューやノルディックウォークを楽しめたら幸いです。
目黒ゴルフ練習場、コモアカデミーと一緒にゴル健合宿という催しを年3回行っています。ゴルフで健康づくりがコンセプトで、ロコモゴルファーを治したい、防ぎたいとの思いで続けています。ゴルフ好きな人はご参加ください。

下の写真は自作の紙製のイヌです。これは、従来、授業やセミナーで行ってきたペーパー解剖学をアレンジしたものです。ペーパー解剖学は解剖学を立体的に理解するには自分で作ってみることが一番だと思い始めました。型紙を載せますので印刷してご自分で作ってみてください。赤い線を切り、破線を山折りにして、適当に丸めて、★どうしをホチキスで止めるだけです。

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平成30年1月吉日 渡會公治

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美立教室11月のテーマ

11月の美立教室のテーマは「基本動作、美立の黒帯になるには」です。
「基本動作」とはなにかとインターネットで検索してみると、リハビリ、武道、消防、社会人としての基本動作がでてきました。もちろん、我々にとっては美しく立つことが基本的な動きですが、立つ前に起きることが重力の世界では基本です。そして、その前の、這うこと、寝返りを打つことも基本動作になります。生きていく本当の基本動作は呼吸、摂食、排泄でしょうか。

「美立の基本動作」は美しく立つことです。立てる人たちが痛くならないよう、疲れないよう、よりよい立ち方を探して身につけようとすることで3つのAをめざし、具体的に3つのSを行おうというのです。これをしっかり身につけ、頭でも理解して生活習慣にすることを美立の目標としています。

美立道場に通って長くなる人に有段者になってほしいなと思い、美立の黒帯に必要なことを考えました。
【美立の黒帯がめざすこと】
その第一は、身体の仕組みに興味を持つことだと思います。まず立つための下肢の関節(骨盤・股関節・膝・足関節・足)の仕組みと並べ方についてです。
股関節は骨盤と大腿骨からなる大きな関節です。いろいろな方向に動きます。大きなお尻がヒトの特徴といわれますが、たくさんの筋肉が何層にもなって働いています。膝は、大きな可動域の股関節と違って、曲げ伸ばしの構造です。この膝を捻るからこわれるのです。膝を多少ねじってもなんともないのは、球形の股関節と足の距骨下関節のおかげです。つまり、ヒトの足は回外、回内するということです。
そして、その組み合わせによっていろいろな立ち方が可能になり、その人の癖ができてきます。足のタコや靴の変形はいままでにかかったメカニカルストレスを物語るものです。
そこで、障害持つランナーに限らず診断治療には走り方だけでなく、歩き方、立ち方のチェックが必要になります。

第二に、アライメントよいスクワットを身につけていることが望まれます。
チェックポイントとしては、
・足の真ん中に荷重している。
・曲げた膝がつま先を向いている。
・曲げた膝がつま先をこえずにハムストリングに力が入っている。
・かべ体操して壁から離れるとおかしいと感じる。
・股関節を中心として、背骨、下肢をストレッチする技術がある。
さらに、以下のことを身につけているといいでしょう。
・真向法をおぼえて、継続している。
・背骨をイメージでき、背骨ほぐしができる。
・ワイパー体操・ホフク体操・肘まるが上手にできる。

中級レベルは以下のことを身につけていることが望まれます。
・壁なしでもよいアライメントでスクワットできる。
・片足でもよいアライメントで立ち、スクワットできる。
・よいアライメントでレッグランジができる。
・また、基本のストレッチは床で行う真向法です。
・真向法するなかで、骨盤を立てることが理屈と体で分かることが望まれます。第2,3,4法で伸びるハムストリング、内転筋、大腿直筋が分かるようになってください。
・基本の背骨ほぐしでは、身体の動きの中での背骨の動きがイメージできる。
・ホフク前進、後進ができる。
・八段錦を覚え一人でできる。
・初級者の3つのSの指導ができる。

上級レベルでは以下のことを身につけていることが望まれます。
・スクワット、ランジ、歩きの中で股関節をイメージできる。
・動くなかで背骨と上肢下肢との連動が分かる。
・膝のアライメント、足のアーチがわかる。
・椅子でも真向法が指導できる。
・八段錦の指導ができて、その中の3つのS(スクワット、ストレッチ、背骨ほぐし)が分かる。
・中級者の指導ができる。

さらに工夫をしてアイディアを練り、勉強をして知識を求め、より良い体の使い方をめざしていくのがいいなと思っています。そこで、インストラクターの皆さんの精進を期待しています。

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美立教室10月のテーマ

10月の美立教室のテーマ はふくらはぎです。
ふくらはぎのことを昔の言葉ではこむらとかこぶらといいます。
こむら返りはスポーツ障害だけでなく、中高年にも多く見られる病態です。
とくに、冬になると明け方にけいれんして困る人も大勢います。
この対策も兼ねて、ふくらはぎについて述べていきます。

ふくらはぎは下腿の後ろに膨らんでいる部分です。
皮膚の下に触る筋肉を下腿三頭筋といいます。
二層になっていて、表層には内側外側の腓腹筋が膝を越えて大腿骨についています。
腓腹筋の下層はヒラメ筋です。
魚のヒラメのようだということでその名前がついています。
ヒラメ筋は腓骨脛骨に着いて足関節をまたぐ一関節筋です。
腓腹筋は膝と足関節をまたぐ二関節筋です。
二関節筋のほうが複雑な調整を必要とするのでけがや障害が多いといわれます。
ヒラメ筋の下にまだ筋肉が並びます。
後脛骨筋、長母指屈筋、長趾屈筋です。
足指を曲げる筋肉ですが、地面をつかむ、押す筋肉です。
歩くとき走るとき働きます。

ふくらはぎの太さを測ってみると首と同じなのでやってみましょう。
親指と中指の間を広げて左右の手で輪を作ります。
この輪の中に頸とふくらはぎを入れてみましょう。
太い人は親指の間の距離で、細い人は指の重なる部分で比較できます。
太い人も細い人も首とふくらはぎの周径が同じだという人が多いのです。
これは昔からのドイツの解剖学書に書いてあったことですが、ラグビー選手で私が確かめました。
太いフォワードの選手は太いなりに等しく、細いバックスの選手も同じ太さでした。
ただ、トレーニング中の東大のラグビー選手は首を鍛えろと言われて頸が太い選手が多かったという思い出があります。
上半身と下半身のバランスを見るいい指標であると使っています。

普通、ヒトのふくらはぎは左右同じ太さです。
しかし、剣道選手では左ふくらはぎが発達して左右差がみられます。
同時に、右大腿四頭筋が太くなっています。
左側で蹴って右足で着地するためです。
しかし面白いことに、上級者になると左右差が小さくなってきます。

そして剣道選手は発達した太い左側のアキレス腱断裂をきたします。
使いすぎて疲労している状態になっていたからといわれます。
アキレス腱と連続している腓腹筋の肉ばなれは中年のテニスプレーヤーに多くみられます。
ほとんどが内側頭に起こります。テニスレッグという別名がついています。
腓腹筋肉離れとアキレス腱断裂は同じ受傷機序で起こります。
腓腹筋肉離れの治療では踵の下に台を工夫し補高します。
つま先立ちは痛くてできないのですが、ハイヒールを履いたように補高すると痛くなく荷重できる理屈は腓腹筋の緊張が緩むからです。
だんだんに高さを減らして3週くらいで腹筋肉離れはなおります。
アキレス腱断裂ではギプスを巻いて同じような考えで治療を行いますが、2ヶ月くらいかかりますので、心配な人や急ぐ人は手術を行います。

【そのほかのふくらはぎあれこれ】
委縮
宇宙飛行の研究のなかでも重力の影響を調べることは重要テーマです。
その実験モデルとなるのが尾部懸垂実験で、しっぽを縛られてつるされ、後ろ足を着けなくなったかわいそうなラットの実験です。
前足で移動することは許されています。
かなり自由に動き回って餌を食べることもできます。
しかし、数週間後、尾部懸垂ラットのヒラメ筋が萎縮する、下肢骨密度も減少することが実験で明らかになっています。
つまり、足を地面につけて使わないと、いくら動かしていても筋肉と骨は少なくなってしまうのです。

こむら返り
最初に述べた、ふくらはぎの筋肉がつる「こむら返り」とは筋肉のコントロールが効かず筋収縮し続けしてしまい、痛みを訴える病態です。
先日来た患者さんは長い立ち仕事の後、ふくらはぎが痙攣するようになった、最近では毎晩、夜寝ていて明け方つってしまう、何とかしてほしいということでした。
一般的に、冬になるとつる人が多くなります。
多くは高齢者です。若くてもなる人がいます。
おなかが大きくなって血流が乏しくなる妊婦です。
スポーツ選手も起こします。
テレビでもサッカーの延長戦などでこむら返りをおこしながら、替えの選手がいなくて苦しそうに走る姿を見ることがあります。
そして、倒れると、仲間の選手が足を持ち上げ、足裏からふくらはぎをストレッチする光景が見られます。
スポーツ障害は極端な例としてわかりやすいと思います。
私のチームドクターの経験でも、練習より試合で起こることが多く、しかも大事な試合になると起こります。
つまり、がんばって疲れると起こりやすくなります。
大事な試合だと疲労してもがんばります。
脱水も起こり、電解質異常も筋肉を興奮させます。
メンタルストレスもいわれますが、大きな試合で起こりやすいことがそれを物語ります。

けいれんが起こってしまったときどうするか
こむら返りはコントロールが効かず筋収縮し続ける状態です。
サッカー選手のような選手でしたら、仲間の足を持ち上げ強引にストレッチできますが、普通のお年寄りだととってもできそうもありません。
そんなときは、思い切り強くつかむのです。
けいれんの痛みよりも強い痛み刺激を与えるのです。
そうすると、けいれんが止まります。
それから、ふくらはぎをストレッチするのです。
足首をもって、反らしてもらう、力を加えてその力に抵抗する。
足を反らす筋肉に対しては拮抗筋である腓腹筋が緩んだらストレッチする。
というのもいいでしょう。

薬はないのか
こむら返りの特効薬として漢方薬の芍薬甘草湯があげられます。
結構効きます。
私も毎朝けいれんするという患者さんには朝晩飲んでもらいます。
すると、発作がなくなるか、時々になります。
そうしたら、起こった時に飲むようにしていきます。
けいれんしてからでも効きます。
しかし、予防としては身体の手入れです。

予防はどうするか
予防は脱水に気をつけ、カルシウムやカリウムなどの電解質をおぎなうこと、そして温めること、筋トレそして足の手入れコッキンカンマッサージです。
温めるのは、レッグウオーマー、湯たんぽなどですが、ペットボトルにお湯を入れて厚い靴下をはかせるというのがある患者さんの工夫です。
ふくらはぎを鍛えるには、おなじみのスクワットです。
そして、ヒールレイズ・カーフレイズです。つま先で立つことです。
四股でもいいでしょう。降ろすときつま先から降ろします。
四股は片足立ちして、股関節を大きく動かします。
とてもいいトレーニングですが、むつかしいのでどこかを支えにしてやりましょう。
元気な人なら、縄跳びをすすめます。
縄なしその場跳びが安全で、場所を選ばずできます。
1分もできないのではないでしょうか。
5分やれば有酸素運動としても十分でしょう。
ストレッチは膝を伸ばして腓腹筋アキレス腱を伸ばすのと、膝を曲げてヒラメ筋アキレス腱を伸ばす二通りをしましょう。

マッサージ
ここ数回紹介してきたコッキンカン骨筋管マッサージがいいと思います。
筋肉を緩めて、骨を触るようにマッサージをすると血管、リンパ管もマッサージすることになり血行もよくなるという自分で行うマッサージです。
こつは筋肉を緩める肢位を探すことです。
この場合、足を底屈(尖足位に)して緩める、膝を曲げて緩めることです。
アキレス腱を緩めて腓腹筋越しに脛骨腓骨の後面を触ってみましょう。
足裏に行く長い腱、長腓骨筋腱、後脛骨筋腱を緩んだ腓腹筋越しに尖足位で触ってみましょう
そのほか、ふくらはぎの太さは下肢筋力のみならず、体型や栄養状態といった全身的な状態との関連も報告されており、虚弱高齢者の体型・体力やサルコペニア(Sarcopenia)を評価する指標として注目されています。
栄養が最大要因といわれますが、栄養とともに正しいフォームからのトレーニングも大事なポイントだと思います。
スクワットとつま先立ちを生活習慣にしていきましょう。

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美立教室9月のテーマ

9月の美立教室のテーマは首を触る、頸椎を触ろうです。
先月に引き続き、骨を触ろう、骨のマッサージです。
その中でも今月は背骨を触ろう、頸椎を触ろう、首の筋肉を緩めようです。

前回紹介した、血管マッサージ(妹尾左知丸、井上正康)からまた引用します。
血管マッサージとは、
身体を動かせないひとは機械的に血流を促すことをやればよい
動脈をマッサージするとよい
血管マッサージの効用は運動・スポーツの代わりになる
血流が増える
うっ滞がとれる
簡単、どこでも、道具がいらない
手やマッサージする部位の脳の血流も増すので、リラックス効果、若さを保つ効果、脳トレ効果が期待できる
とのことでした。
血管マッサージの方法は、
手の平を皮膚にピッタリ密着させる
血管をしごくようにもんでいく
骨に向かって皮膚を押し付け血管をしごくように
上下左右に痛気持ち良い強さでもむ
というものです。

私のコッキンカンマッサージのアイディアは骨と皮膚の間には筋と血管、リンパ管、神経があるので、筋肉のアナトミー構造機能を学び、筋肉を緩めて骨を触るというものです。
前回は前腕の橈骨の周りの筋肉と下腿の腓骨の周りの筋肉を意識して緩めて骨を触ってみようとしました。

今回はくびの背骨の頸椎です。
ヒトの身体の中心となる脊椎は上から頸椎、胸椎、腰椎、仙椎、尾椎と名前が付きそれぞれ役割動きが違います。
胸椎の違いを理解して頸椎を触るのが今回のテーマとなります。
関節をまたいでいる筋肉には骨についている付着部があります。
身体の中心に近いほうを起始といい、遠いほうを停止といいます。
英語ではスタートとストップです。
筋肉が力を発揮すると、関節が動き、骨の起始と停止を近づけることになります。
そのまま、近づけておくと脱力しやすくなります。
力が抜けると骨が触れます。
骨が触れられれば筋血管もマッサージされることになります。
骨筋管マッサージです。コッキンカンキンです。

まずアナトミーから、確認しましょう。
誰でも持っているのが身体ですので、意識して使いこなしましょう。
【頸椎の解剖】
頚部の筋肉はまず体表にあって大きな、僧帽筋と胸鎖乳突筋を確認しましょう。
首を右に向けると左の胸鎖乳突筋が緊張します。
正面の左右の胸鎖乳突筋の間には大事な気管、食道、頸動脈などがあります。
これらの下に、首の前方・深部の筋肉、斜角筋・長頚筋があります。
胸鎖乳突筋の外側と僧帽筋の内側と鎖骨で作る三角形を斜角筋三角といいます。
この三角は奥へとへこんでいます。
その底に、第一肋骨、斜角筋があります。
ここで頸椎を触ってみましょう。
頸椎には7つの脊椎があります。
指を頸椎棘突起に置いて首の長さを測りましょう。
後頭骨と首の間を動かして境目を感じてみましょう。
一番上、頭のすぐ下に触るのは第二頸椎棘突起です。
ここから第七頚椎の間に指何本並ぶか?○横指と表現します。
第七頸椎と第一胸椎の間は首を動かすと頸椎と違って胸椎には肋骨がついて動きが少ないので境目がわかると思います。
2番と7番の間は普通の人だと指が4本くらいです。
前屈すると何本になるか、もう片方の手指も置いて測ってみましょう。
6本くらいになります。
逆に後屈すると短くなります。
後屈するとなぜか筋が緩みます。
骨を触りやすくなります。
【なぜ後屈で抗重力筋はなぜ緩むのか?】
頭の重心は頭の中心にありますが、頸椎との関節は中心より後ろにあります。
そこで、バランスをとるために、常に首の後ろは筋肉が緊張しているのです。
起きたときに重力に対してバランスをとって働く筋肉を抗重力筋といいます。
後屈すると仕事がなくなった抗重力筋は脱力します。
背もたれに寄りかかって後屈した頭の重さは何㎏くらいと感じますか、結構重いと思うでしょう。
体重の7%(70kgの人で5kg、50㎏の人で3.5㎏)です。
起きているときいつも働いている抗重力筋の首の後ろの筋肉が余計に硬くなっている人は大勢います。
首を動かしながら、筋肉を緩めてあげましょう。
【頸椎の周りに指を置く】
小指は頭に置いて、2,3,4指を頸椎棘突起に置きます。
母指を外側、前方へと僧帽筋、胸鎖乳突筋の間を滑らせて、頸椎椎体を触れます。
上から下へ触っていくと人によっては痛いところがあるかもしれません。
響くような痛みのこともあります。
この場合は腕神経叢といって首から肩肘手に走る神経の束を刺激したのかもしれません。
押すと痛い人は肩こりや首コリを抱えていることが考えられます。
病院に来る肩こり、首の痛みを訴える人たちは、姿勢が悪い人が多く、X線写真を撮ってもストレートネックなどアライメントの変化が認められます。
現代社会の生活習慣の問題です。
パソコンの仕事を考えてみても、首が前に出て、猫背で長時間動かないという状態です。
この姿勢を長く続ければ、肩も首もがちがちになってきます。

わざと首を前に出してみましょう。
腕、肩と鎖骨を前に出し鎖骨とくびの間に凹みを作ります。
胸鎖乳突筋の外縁と僧帽筋の内縁を触って確認します。
真下を押すと第一肋骨を触ることになります。
そこにある斜角筋のまわりを触ると鎖骨下動脈の拍動を触れることができます。
わからない人、触れられない人も続けて、やっているとわかるようになります。
触れられるようになるとどうすると斜角筋が緊張するのもわかってきます。
肩こり、首痛の対策として首をイメージして動かすこと、動きを感じて理解することが大事だと思います。

脊椎は支持だけでなく動くものです。
脊椎の動きを感じてみましょう.脊椎の基本単位は2つの隣接する脊椎からなっています。
その間には椎間板、椎間関節、靱帯があります。
小さな動きがたくさん合わさって大きな背骨全体の動きになります。
3次元の6方向の動きつまり前後左右上下、軸回転です。
この背骨の動きをイメージすることが肩こり、腰痛対策の大切なノウハウになります。
そして、具体的な体操として脊椎の3D体操をやります。
前後の軸、左右に曲げる軸、左右に回転する軸、x軸、y軸、z軸の周りを動かします。
矢状面、前額面、水平面の動きといってもいいでしょう。
この動きを組み合わせて動かします。

最初は2Dからいろいろ二軸方向に動かして戻る動きをします。
原点に戻るとい動きが多くなるわけです。
つぎに、三軸方向に連続して動かし、一気に正中に戻る体操とします。
真ん中にまっすぐ立つことを目的とすることになります。
こうして、首や背中の感覚を高めていきます。

美しく立つために、背骨全体を意識していい姿勢を作ろうということをめざします。
さらに、野口三千三さんのこんにゃく体操で頭の重さを感じて背骨をほぐすことも有効です。
スクワットから身体を前屈して力を抜きます。
あたかも、上半身はこんにゃくになったかとイメージして身体を揺らします。
尻を上げ下げすると下半身のトレーニングになります。

ほぐれたところでまたまっすぐに立ち、アゴを押し上げ、頭を天の方向へ伸ばします。
背骨が伸びます。
教室ではアイススケート羽生弓弦選手の陰陽師の構えを見せて説明しました。
片手で天を押して、両足で地面を押し、残りの口の前の手が人を表すという羽生選手を指導した野村萬斎の言葉を紹介し、背骨を意識して天地人をまっすぐに美しく立とうといつもの体操を行いました。

動きなどが伝わりずらいかもしれませんが、あえて文字だけで書いています。
画像、イメージがほしい人は美立健康協会会員ページに、パワーポイントのスライド原稿の入手方法を掲載していますので、ご参照ください。
また、美立健康協会会員への入会に関するお問い合わせは、こちらまでお願いします。

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美立教室8月のテーマ

8月の美立教室のテーマは骨のマッサージです
骨のマッサージとはあまり耳馴染みがないかもしれませんが、骨を触ろう、筋肉を緩めようということです。

骨のマッサージについて参考とした本があります。
血管マッサージ:妹尾左知丸(岡山大学名誉教授)著、ベストセラーズ2006
病気からカラダを守る血管マッサ-ジ健康法:井上正康(大阪医科大学教授)著、永岡書店2012
の2冊で、お二人は師弟の関係だとのことです。
血管マッサージとは、妹尾先生の言葉です。
病理解剖をしていて、患者さんが年取った人でも、病巣以外はきれいだった経験から、結局のところ血流が大事だと考えたそうです。
身体の血液は血管のすべてを満たす量はなく、必要なところに流れるシステムなので、不活発な生活習慣では流れない部位も出てきます。
運動すれば血流が増すので、身体を動かせないひとは機械的に血流を促すことをやればよいと考え、動脈マッサージというのもを思い付いたとのことです。

血管マッサージの方法や効用についても上記の著書に書かれています。
【血管マッサージの効用】
運動・スポーツの代わりになる
血流が増える
血液うっ滞がとれる
簡単、どこでも、道具がいらない
手やマッサージする部位の脳の血流も増す
リラックス効果がある
若さを保つ効果がある
脳トレ効果がある

【血管マッサージの方法】
手のひらを皮膚にピッタリ密着させ
血管をしごくように
骨に向かって皮膚を押し付け
上下左右に
痛気持ち良い強さで
中~細動脈には自律神経がびっしりと取り巻いていることに注意する

頻度に関しては、順序立てて(井上)どこでもいつでも(妹尾)と見解が分かれています。
【井上先生の見解】
毎日決まった順序で
手→腕 →頭部→顔→首→肩→胸→おなか→腰→背中→鼡径部→ふともも→膝→足
時間がないときは、手→頭部→顔
【妹尾先生の見解】
特に順番はない
皮膚をずらして動脈を意識してやればよい

これを基にして、意識して骨を触ろうということを考え、コッキンカンマッサージと名付けました。
コッキンカンとは、骨筋管です。
骨と皮膚の間には筋肉と血管、リンパ管、神経があります。
筋肉を緩めると骨を触ることができます。
骨を触ることができれば、間にある血管もマッサージされます。

そのために、筋を緩めましょう。
筋肉は75%が水分で、年をとると筋肉の量も含まれる水分も減っていきます。
関節を跨いで起始(スタート)と停止(ストップ)があり、起始と停止を近づけると緩み、遠ざけるとストレッチされます。
起始を停止に近づけるポジションを取って、意識して力を抜くと筋肉はゆるみます。
また、操体法、PNFといった、力を入れておいて脱力するテクニックもあります。
しこりがありマッサージすると痛いことも、筋肉が短くなっていることもあります。

いろいろな部位を触って、コッキンカンマッサージをして血流を増やしましょう。
まず触りやすいところから始めます。
【骨間筋(手の甲の中手骨の間)を触れる】
手のひらを机に置いて、上に置いたもう一方の手を動かし、骨を動かし筋肉の動きを感じてみる
【太ももの大腿骨を触れる】
手のひら、手の甲を太ももにおいて動かす
【肘前腕の骨を触る】(手指を動かす筋肉は肘に着いている)
ふとももに肘を置き、置いた前腕の上に手を置いて前後に動かし、前腕を転がす
橈骨と尺骨を触る
筋肉を触る(しこりがあるか?)
力を抜いて転がす(最初が転がるように動かす、最後は力が抜けて、転がるように)
上腕の骨を触れるか、手を移動する
肘の輪郭を骨で触ってみる
【腓骨を触る】
腓骨頭と外果は体表から触れる
筋弛緩すれば全部触れるが、硬い筋肉の人が多い
足の置く位置を工夫して、ポジションを変え、起始と停止を近づけるとると筋が弛緩するので力が抜けたところで確認する
母趾を屈げると腓骨下部に長母指屈筋の収縮を触れる
母趾球に力を入れると腓骨に置いた指に腓骨筋の収縮を触れる
腓腹筋越しに長趾屈筋や後脛骨筋を触る
【足の骨を触る】
足の甲の中足骨の間の骨間筋を触る

動きなどが伝わりずらいかもしれませんが、あえて文字だけで書いています。
画像、イメージがほしい人は美立健康協会会員ページに、パワーポイントのスライド原稿の入手方法を掲載していますので、ご参照ください。
また、美立健康協会会員への入会に関するお問い合わせは、こちらまでお願いします。

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